先日ご紹介した「伝わっているか?」を読んでわかったことは、受け取り側の気持ちを考えて、共感してもらえるように伝えるのが、伝わるコツであるということです。
これって、コミュニケーションだけでなく、全てのことに対してあてはまりますよね。
営業するなら、お客さんに価値を売ってあげる
売れない営業マンほど、お客さんに商品やサービスを売りつけようとしています。お客さんが何を欲しいという観点はなく、「このお客さん、買ってくれそうだな?」という営業側の都合を押し付けた売り方をしています。
一方、やり手の営業マンほど、お客さんに商品やサービスを売りつけず、お客さんのニーズを汲み取って困りごとを解決しています。売り手側の都合ではなく、お客さんの都合を受けとめて、それを解決してあげるからお客さんは喜んで買ってくれているのです。
また、売れない営業マンほど、お客さんのわがままを聞くことがニーズに応えることと勘違いしています。ある程度のわがままを聞かなければ売れないと思っているので、客側はここぞとばかりに無茶な要求をしてきたりします。『ブラック消費者』の誕生の瞬間です。
そもそも、お客さんがわがままを言うのは、お客さん自身が本当のニーズに気づいていないからです。本当のニーズに気づけていないので、お客さんとしては目先の損得ばかりを気にしてしまいます。「もっと安く!」「もっとサービスして!」という感じですね。
一方、やり手の営業マンほど、お客さんが気づいていないニーズを掘り下げて、解決してあげます。お客さんにとっての『新しい価値』を創造してあげるのです。
ほとんどのお客さんは自分の本当のニーズに気づいていない
実は、ほとんどのお客様が、自分が何を欲しいのか分かっていなかったりします。例えば、スーパーに行くほとんどの主婦が、その日の晩御飯のメニューが決まっていないそうです。スーパーで並んでいる商品を見て、「今日の晩御飯は何にしようかな?」と考えます。
だから、スーパー側としては、特売のお肉コーナーに、カレーのルーや生姜焼きのタレを一緒に置いて、「今晩の晩御飯は特売のお肉でカレーはいかがですか?」とか、「生姜焼きはいかがですか?」という晩御飯のメニューという価値を提供しているわけです。
で、それを見た主婦は、「あっ!カレーにしよう!」とか、「生姜焼きにしよう!」と、晩御飯のメニューが思いつきます。こういうことが続くと、「とりあえずスーパーに買い物に行けば、晩御飯のメニューが思いつく」と思ってもらい、通ってくれるようになるのです。
スーパーに来る主婦の気持ちがわからないと、こういう商品の陳列ができないですよね。スーパー側の思いが伝わったからこそ、主婦がまたそのスーパーに買いに来るようになるんです。
子供のしつけも子供目線で考える
ビジネスにかかわらず、気持ちを相手に伝えるということは大切です。例えば、どの家庭でも悩ましいのが、子供へのしつけや教育なのではないでしょうか。
子供にしつけをしようとした場合、親の都合だったり、親の目線でしつけをしても子供には伝わりません。親の都合があるように、子供にだって都合というものがあるからです。
では、どうしたら子供が聞いてくれるようになるでしょうか?それは、子供の気持ちになって、楽しませながら伝えたり、やる気を出させて伝えることが大切なんです。
子供の気持ちを考えてみましょう。小さい子供は、「親のマネをしたい」「親と一緒に経験したい」という思いを持っています。それなら、子供にして欲しいことを、親が率先してやってマネをしたいと思わせたり、「パパと一緒にやろう!」「ママも一緒にしたいな♪」と声をかけてあげれば、子供のほうから率先して行動するようになります。
子供がどうしたら喜ぶか?どうしたら自分からしたくなるかを考えることが、「伝わるコツ」なのでしょうね。
参考子どもへのしつけのコツは叱る以上に愛情を与えなければいけない
夫婦仲をうまくやるにも相手のことを思いやる
家庭でのコミュニケーションは、何も親子のことだけではありません。夫婦間でも、どうしたらストレスを感じずにうまくやれるのだろうか?と考えている人は多いのではないでしょうか。
旦那さんや奥さんへ不満を持っている人の話を聞くと、たいてい自分のして欲しいことと、相手の行動が食い違っていることが原因だったりします。夫婦仲が悪い家庭ほど、お互いの主張ばかりをぶつけあっているんですね。
話を聞くと、自分の意見が通らないと、自分ばかり損をしているように感じるのだそうです。
共働きなのに自分ばかり家事の負担が大きいと不満に思う奥さん。毎日、家族のために我慢しながら必死に仕事を頑張っているのに、たまの休みに家事や子供の面倒を押し付けられて不満に思う旦那さん。それぞれに都合があるのですから、やっぱりうまくいかないですよね。
しかし、夫婦仲がうまくいっている家庭は、お互いのことを思いやっています。たまの休みぐらいゆっくりさせてあげようと、奥さんが何も言わなければ、旦那さんだって、平日は家事を任せっきりだから、休みの日ぐらい家事や子守りをしようと思います。
そうやって、どうしたら相手は喜んでくれるか?どうしたら相手に負担をかけないか?と考えて、その気持ちが伝われば、お互いに不満に思わずうまくやっていけるんですよね。
そのために必要なのが、「言葉」と「行動」です。
言わなくてもわかるでしょ?っていうのは、その人のエゴです。全然伝わっていません。そもそも、「なんでわからないの?」と、相手のせいにしている段階で、伝える気がありません。伝える気がなければ、伝わるわけがないんです。
参考奥さんをお客様だと思えば家庭の9割はうまくいく 参考価値観が違うから夫婦仲が上手くいかないわけじゃない
相手の気持ちをくみ取る人が得をする
やり手の営業マンや、子供目線で子育てする親と、お互いを思いやる夫婦。これらに共通するのは、相手の気持ちをくみ取って「言葉」や「行動」を選んでいる人たちです。
相手の気持ちをくみ取ることによって、自分が求める結果を得ることができているのです。結果として、相手の気持ちを考えない人よりも得をしているんですよね。
自分の主張ばかり押しつけたり、通そうとしても、そこに受け止める側の幸せはありません。相手が幸せではないのですから、そのうち仕返しをされたりしてしまうんですよね。押しつけたり、通そうとすると、どちらかに負けが存在してしまいます。負けた方は、次は勝とうとしますので、結局それの繰り返しになってしまうのです。
だからもし、その時は得をしたとしても、次は損をする可能性を作ってしまうので、永遠に勝負をしなければならなくなってしまうんです。結果的に敵を多く作ることになってしまうので、最終的には損をしてしまうわけです。
まとめ
一時期、「相手の主張ばかり聞いてたら、こっちが損をしている」と思っていた時期があったんですね。だから、自分も負けずに主張したりしてたんですが、それでも結局損をしてしまっていました。
ある時、「7つの習慣-成功には原則があった!」を読んで、「インサイドアウト」や「理解してから理解される」ということを知り、実践するようになりました。
うまく行く時は、これらができてる時であり、うまくいかない時は、自分の主張を押しつけようとした時なんですよね。
だから、自分が得したければ、まずは相手のことを思いやることが大切なんです。
私は、これからも得をする人間でありたいので、相手の気持ちをくみ取れるように努力していきたいと思います。
それではまた、see you!
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