以前、ギブアンドテイクに関する記事を書きましたが、最近こんなコメントをいただきました。
他のブログでもギブアンドギブが良いとは書いてありますが、どれもギブアンドギブと言いつつも、結局は「テイクしか求めてこない人とは付き合わない」とか書いてあるので、結局、見返り求めてるならギアンドテイクだろうとツッコミを入れたくなるブログばかりでした。
私の仕事は不動産関係なのですが、仕事柄、成約しない限りは料金を頂きません。
かなりの時間、労力を費やしたのに成約しなかった為、料金も頂けずタダ働きで終る事も多々あります。ただ、決まらないだけなら良いのですが、ウチの情報を持って他社で決めてしまう人までいます。
先日は、割と近い親戚に、これをされて腸煮えくりかえる思いをしました。
怒っていても何も現状は変わらないし、体にも悪いので、考え方を変えたいと思い、色々調べていたら、ここへ辿り着きました。
こういう人の対応と言うか考え方はどの様にするのが望ましいとお考えでしょうか?
ご意見お聞かせいただけると幸いです。
せっかくですので、今回は“ギブアンドギブ”で疲労してしまっている人たちに向けて、私なりの対処法をご紹介したいと思います。
ギブアンドギブをしているのにモヤモヤしている原因
自分が他人にしてあげたことに対して見返りを求めるという考えは、実はとても自然なことです。
人間の脳は、自分のしたことに対して裏切られることを極端に嫌うので、見返りがないことに対して拒否反応を起こします。
例えば、何かをしようとやる気を出したのに、それが成果に繋がらなければ、やる気をなくしてしまいますよね。これも脳がやる気に対する成果を得られなかったことによって起こることです。
同じように、他人に何かしてあげる→成果が得られない→心がモヤモヤしてやる気を無くす。ということが頭の中で起きているわけです。
脳の中で自然と考えてしまうことなのですから、考え方を変えなければ解決策はありません。
そもそも、与えた後にすぐにリターンが返ってくるという勘違いを治す必要があるのです。
テイクは短い時間軸ではなく長い時間軸で見る
ギブアンドギブで疲労していく人は、自分が与えたことに対する見返りがないことにモヤモヤしていますよね。
先に与えることを続けると、必ずテイク(リターン)が返ってくるということを信じて与えようとするけれど、 全然返ってこなくて、結局いいように使われてしまっているんじゃないかと考えているからです。
コメントをいただいた水野さんも、かなりの時間や労力を使ったにもかかわらず、成約しなかったり、情報だけ持っていかれて他社に契約を取られてしまっていることにモヤモヤしているみたいです。
しかし、これらの事象の時間軸を考えると、与えることと、テイクを期待する時間がそんなにたっていないんですよね。
先に与えるけれど、テイクはすぐに返して欲しい。そんな気持ちが現れているのではないでしょうか。
しかし、私の個人的な見解ですが、どんなに頑張って先に与えたとしても、そのリターンはすぐには返ってきません。
世の中の人たちは、自分が主役の人生を送っているのですから、自分が得することを優先する人が多いのはしょうがないですよね。
そこで視点を変えて、時間軸を長いスパンで見てみると、結果的にテイクがたくさんあることに気がつくことができます。
狭い視野で価値観を判断するのではなく、広い視野で大局を見ることが大切です。
与えた相手から直接テイクをもらおうとしない
大局を見るということに関してはもう一つ。
それは、与えた相手から直接的にリターンが返ってくるとは限らないと知ることです。
与えた相手から直接的にリターンをもらおうとするから返ってこなくてモヤモヤするんです。
私の場合は、ギブをしたことに対して返ってこないときは、「ラッキー!徳がたまった!」と考えるようにしています。
貯めた徳は、将来的に自分が必要なときに幸運として返ってくると考えているので、短期的にリターンがなくてもモヤモヤしなくなりました。
結局、与え続ける人は、自分だけの損得だけで判断しない人なのですから、たくさんの人があなたの周りに集まるようになります。
人としての器が大きくなり、出会いや人脈が増え、そこからまた多くのことを学び、結果的に大きなリターンとして返ってくることでしょう。
ギブアンドギブを続けるコツは小さなテイクを見逃さないこと
長い時間軸で間接的なテイクにも気づけると、与えたものよりも大きなものが返ってきていることに気づけます。
しかしながら、それは与え続けなければ手に入れることはできません。大きなものが返ってきたと認識できるのは、小さなテイクが積み重なってできたものだからです。
与えることを始めた最初のうち、リターンはおそらく気づくことのできないほど小さなものでしょう。
「ありがとう」という言葉だって立派なリターンです。それなのに、それだけでは物足りないからモヤモヤしてしまうんですよね。
でも、「ありがとう」と感謝されることだけでも満足できれば、ギブアンドテイクが成り立ってるわけです。
さらに、それらのことで意識が変わったり、習慣が変わったといったものも立派なリターンです。
心が変わり、態度が変われば、行動が変わり、習慣が変わります。
習慣が変わり、人格が変われば、運命が変わって、人生が変わります。
関連「野村ノート」に学ぶ上司の心得人生が変わるほどのリターンがあったとしても、そのことに気づけれければ、なかったものになってしまいます。
結局、求めてるリターンと違うからモヤモヤしてしまっているのが、ギブアンドギブを続けていると疲労してしまう原因なんだと思います。
ギブアンドギブでモヤモヤしなくするには人としての器を大きくすればいい
与え続ける人は、人としての器が大きくなり、必ず与えたこと以上にプラスにすることができます。
人としての器が大きくなると、たくさんのリターンが返ってきます。そして、たくさんのリターンがあるから、たまにリターンが返ってこなくても何とも思わなくなるんですよね。
コメントをいただいた水野さんも、お仕事で笑いが止まらないほどメチャクチャ儲かっていると、今回のようなモヤモヤもあまり感じなくなるのではないでしょうか。
だから、その場その場の事象でモヤモヤせず、人生トータルで判断すればいいのだと思います。
まとめ
与え続けることって難しいですよね。人はどうしたって利己的になってしまいますから、返ってこないことに対するモヤモヤを、うまく解決していかなければ与え続けることができなくなってしまいます。
しかし、だからといって他人はあなたのモヤモヤを払拭してくれるわけではありません。自分自身で考え方を変えていくしかないのです。
お釈迦様も人としての器を大きくする業として「布施」(施し)をしなさいと説いています。「布施」とは見返りを求めない施しのこと。施しは、お金だけでなく知識や経験を伝えることも「布施」となります。
「布施」を通じて人としての器を大きくしていくことが、より良い人生を歩むことなのではないでしょうか。
さて、あなたはこれからも、与えたことに見返りがないことでモヤモヤしますか?それとも、与え続けてより良い人生を掴みますか?
それではまた、see you!
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