新入社員は気が利かないという言葉をよく耳にします。新入社員に何を期待しているのかわかりませんが、どうやら言われたことしかできないことに対して言っているようです。
言ってる本人は、自分が新入社員の頃はとても気が利く人間だったような感じで話していますが、はたして昔の人間のほうが気が利いていたのでしょうか。
新入社員が気が利かないのは今に始まったことではない
そもそも、新入社員が気が利かないのは、今の時代に始まったことではありません。そうやって大抵のことを「ゆとり」のせいにしたがるのが今の風潮の悪いところです。今も昔も新入社員なんて気が利かないものなのですから。
気が利かないと思うのは、あなたが社会人生活において、仕事に慣れて気が利くようになっただけです。それを新入社員に求めるのは少し酷というものではないでしょうか。
仕事に不馴れな状況で、見るもの聞くもの新しいことだらけであれば、言われたことだけをやるのが精一杯と思ってあげなければなりません。
むしろ、気が利かないというのであれば、気の使いかたを教えられない自分の指導能力が足りていないということを認識しなければなりません。
指示したことの意味を説明する能力がない
最近では指示したことに対して、「そんなことやる意味がない」と反発してきたりします。多くの新入社員はこれまでの新入社員と同様、素直に指示に従うのですが、まれに自己主張が強い社員は素直に指示に従わなかったりします。
すると、こういった社員がさも「ゆとり」の代表的な行動だと言わんばかりに取り上げられます。しかし、実際はごく一部の社員だけなのです。
では、こういった社員が問題かというと、そうではありません。指導する上司や先輩社員にこういった社員を受け止められるだけの器や余裕がないのが問題なのです。
確かに自己主張の強いタイプの社員は協調性がなく、トラブルの原因になる場合もあります。しかし、その個性をうまく活かしてあげると、強烈なリーダーシップを発揮するカリスマ社員に変貌する可能性もあるのです。
意味を理解すれば将来キチンと指導することができる
意味を求めてくるというのは、学ぶ意欲があるということです。まだ知識や経験が足りないので、意味を自分でみつけることができませんが、逆にいえば意味を理解できれば素直に行動に移すことができるということです。
また、意味を理解することにより、自分が教えなければならない立場になったときに、キチンと意味を説明することができます。
これまでの多くの新入社員は、意味もわからずに言われたからやるというスタンスだったため、自分が教える立場になったときに何故やらなければならないのか?ということをうまく説明することができません。自分で意味が分かっていないので「いいからやれ!」になるのです。
そういった理由からも、意味を理解しようとするのは間違った行為ではないのです。
まとめ
いかがですか。教える側がうまく指導できないことを新入社員のせいにするのは間違っています。時代が変われば受け取る側の思考も変わるのです。
自分の若いときはどうだったという時代錯誤な考え方は捨てましょう。融通が利かなかったり、気が利かなかったりするのは、まだ未熟であり新しい環境になれていないのですから温かい目で見てあげる必要があるのです。
早々に見切ってしまうよりも、大きな気持ちで受け止めてあげると、いつかあなたの大事な戦力となってくれるかもしれません。
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