さて、今回は話題をちょっと脱線したお話。
起業した話を周りにすると、「じゃあ社長さんかぁ、すごいなぁ。」なんて言われることが多くあります。 また、社長というか個人経営をしてると言うとみんな「お金持ってるねぇ」と言われることもしばしば。
そんな世間の誤解を解いてみようと思います。
世間は誤解している?社長になるのは誰でも簡単にできる
実は社長になるのは簡単なんです。 会社設立について、かつては株式会社を設立するという場合、「最低資本金1,000万円」「必要な役員3人以上」といった高いハードルをクリアせねばなりませんでした。
そのハードルをクリアできない場合、有限会社で登記していましたがそれでも「最低資本金300万円」が必要だったため、 「会社作った」「社長になった」というのはある種のステータスでもありました。
しかし平成18年の新会社法の施行により、「資本金1円」「取締役1人」から会社の設立ができるようになり初期費用は本当に安くなり、 これまで個人事業主だった人も気軽に会社登記できるようになりました。
ただ単に社長という肩書が欲しいだけなら登記代の約25万円(自分でやれば約21万)と税金を毎年7万円払い続ければあなたも社長でいられます。 そう、世の中の人が誤解しているのは社長になるのが難しいのではなく、会社を維持していくのが大変なわけではありません。
利益を求めず赤字が痛くなければ何年でも社長で居続けることはできます。 難しいのはただ維持するのではなく成長させて利益を出して何年も続けることなのです。
登記された会社の約60%が3年で倒産しているという現実
これまで登記した企業のうち10年以内に潰れる会社の数は全体の約90%といわれています。 そう、起業したほとんどの人は失敗しているのです。
統計によると、起業して1年で約40%が倒産し、2年目でさらに15%、3年目で10%弱、 つまり3年経てば約6割以上の会社は倒産している計算となります。 しかも、10年経って残っている会社が全て成功しているわけではありません。
普通のサラリーマンよりも給料が少ない社長さんもいますし、下手すれば働いている従業員よりも給料が低い社長さんもいます。
実際、私の友人も起業して3年間は給料がなかったと言います。(経費でお金はそこそこ使えていましたが…)黒字経営をして、税金をたくさん払うことが企業の社会貢献だと思いますが、それすらできない会社というのが非常に多いわけです。
特に、従業員を雇わず、たいして利益が出ていないのであれば、起業せずに個人事業主として働いている方が儲かるかもしれません。
それだけ、企業経営は難しいということです。
事業内容はどうする?成功するための秘訣
しかし、企業の中には創立1年目からガンガン稼いで、成功している会社もあります。当然、そこには成功する秘訣があります。
元ライブドア社長のホリエモンこと堀江貴文氏は自身のブログに『起業してほぼ確実に成功する方法』として 自分の好きな商売ではなく確実に上手くいく商売から始めたほうがいいと言っています。
具体的には…
- 利益率の高い商売
- 在庫を持たない商売
- 定期的に一定額の収入が入ってくる商売
- 資本ゼロあるいは小資本で始められる商売
それでも上手くいかないのは睡眠時間以外のほぼ全てを仕事に使っていないからだと。 そういえば、サイバーエージェントの藤田社長も起業当時、家に帰って寝る時間が惜しくて会社で寝泊まりしていたと著書で書いています。
それが出来る人間は必ず成功するとは思わない。むしろそれでも失敗する人はいるかもしれない。 でも、上手くいってもいないのにがむしゃらに働けないなら成功するはずがないってことなのだと言いたいのではないでしょうか。
努力は必ず報われる!?その本当の意味とは
AKB48の高橋みなみさんは、事あるごとに「努力は必ず報われる」と言っています。 私の学生時代の恩師も同じような言葉で「報われない努力は努力ではない」と言っていました。
「成功したから結果論として言えるんだ」とか「こんなに努力したのにそれでも足りないのか」など その言葉については賛否両論あると思います。
しかしながら、そのことについて「今でしょ!」で有名な東進ハイスクールの林修先生は、とあるTV番組でこう解説していました。
「適切なベクトルで行った努力は必ず報われる」
ベクトルとは力の『方向』と『大きさ』を表わします。 頑張った頑張ったと言っても、人によって努力しなければならない量は違います。
才能や能力がある人が5努力して達成したならば才能や能力がない人はそれ以上努力しなければ報われません。 また、どんなに適切な量の努力をしたとしてもその方向が間違っていれば報われません。
でも間違った方向でも少しは結果が出てしまう。そうすると努力した本人は「こんなに努力したのになんでこれだけしか結果が出ないんだ」となります。 そうなる前に、自分の努力が正しい方向に向かっているのかどうか周りに意見を聞きながら客観的に判断する必要があります。
関連記事:なぜ努力は報われないのか?基準がズレると努力も無駄になる
まとめ
では、今回の話をまとめてみます。
- 誰でも簡単に社長になれるが、会社を成長させて利益を出して何年も続けることが難しい
- 成功する秘訣は睡眠時間以外のほぼ全てを使い、仕事に没頭すること
- 適切なベクトルで行った努力は必ず報われる
いかがだったでしょうか。これから起業しようと思っている人、起業してなかなかうまくいっていない人、 起業しようとしている人以外にも仕事を頑張っているのに上手くいっていない人などなど。
成功するためのヒントになったでしょうか。 私もがむしゃらに働いてまずは1年、そして2年、3年と会社を継続出来るように頑張りたいと思います。
それではまた、see you!
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