日本人はお金に対する知識、いわゆるマネーリテラシーが低いと言われています。特に、世の中のお金持ちの人に対する偏見は、妬みもあるのかもしれませんが、それにしても酷いものです。
今回はそんなお話です。
金持ちは悪、庶民は善という設定
多くのドラマや漫画に見られるのが、金持ちは悪で庶民は善という設定です。その代表的なのが水戸黄門などの大衆時代劇ではないでしょうか。
話としては、越後屋や悪代官たちが悪いことをしてお金を儲け、庶民はそれに苦しめられているというのが定番のあらすじです。すると、観ている人には、そういった印象操作によって金持ちは悪い奴だという認識が広がっていきます。
また、大衆漫画の代表作である藤子不二雄漫画にも似たような傾向があります。それが「ドラえもん」に出てくるスネ夫や、「キテレツ大百科」に出てくるトンガリです。
彼らは、水戸黄門などに出てくるような明らかな悪者とは違った設定ですが、読者に嫌な奴という印象を持たせるようなキャラクターです。家が金持ちであることを自慢し、ガキ大将に擦り寄り、庶民である主人公を馬鹿にしているのです。
これって、あまりにも偏見に満ち溢れているとは思いませんか?
お金持ちの子供が主人公でも偏見はある
お金持ちの家の子が主人公という設定であっても、お金持ちに対する偏見は残ります。
例えば、親は自分の跡を継げばお金持ちになって幸せになれると信じているので、子供には親の言うとおりにさせようとします。それに対して子供はそれを望んでいないため反発します。
本来、本当に幸せなお金持ちならば、子供も同じようになりたいと思うはずです。なのにそうではないのは、子供から見て親の生き方は幸せではないと思っているからでしょう。
結局、主人公がお金持ちの子供だとしても、気持ちは庶民という設定になり、おかしいのはお金持ちの親という話になっています。
作り手としては、ドラマや漫画など、それを観る多くの人が庶民であるということを想定し、観ている人が喜ぶ・共感するものを作った結果なのかもしれません。
言ってみれば、これが日本人の持つお金持ちのイメージなのだと思います。
日本人のイメージにあるお金持ちは庶民の妬みから作られる
なぜこういったイメージをお金持ちに持つのか?それは、庶民の持つ妬みによるものだと思います。
お金は欲しい、でもお金持ちになんてなかなか慣れない。こんなに頑張ってもお金持ちになれないなんて、悪いことをしてお金を稼いでいるに決まってる!
自分がお金持ちではない理由を、こう決めつけてしまえば楽ですよね。今まで、お金について教わったこともないし、話すことも気が引けるので、お金のことについては誰にも聞けません。
誰も教えてくれないのは当たり前です。日本人は誰もお金の教育を受けてきていないのですから教えられる人のほうが少ないのです。
それならいっそのこと、お金持ちなんてならないほうが幸せだと思えば、救われますよね。
まとめ
私たちは、お金のことなんて考えず、頑張って働けば収入は後から付いてくると教わってきました。そして、お金では幸せは買えないし、お金よりも大切なものがあると教えられました。
しかし、実際はお金のことをきちんと知らなければ、いつまで経っても搾取され続けるだけだということに気がつかなければなりません。それに気がつかなければ、いつまでも嫌いな仕事を続けなければならなくなってしまいます。
もちろん、お金では幸せは買えませんし、お金よりも大切なものがあるのは事実です。でも、だからと言ってお金をないがしろにしても、幸せにはなれないのです。
お金に対して変な偏見を持たず、きちんとマネーリテラシーを高めたいものですね。
それではまた、see you!
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