Love Letter、スワロウテイル、リリイ・シュシュのすべてなどで有名な岩井俊二監督がMCとして様々なテーマの映画について語る「岩井俊二のMOVIEラボ」。
第一回目のテーマはSF、第二回は特撮、そして第三回目はラブストーリー。ゲストは蒼井優と鈴木杏という花とアリスに出演した二人でした。
岩井俊二監督が最初に意識したラブストーリーは意外にもあの国民的アニメ
岩井俊二監督が最初にラブストーリーを意識したのは、あの国民的アニメ「機動戦士ガンダム」だったそうです。
ガンダムには主人公アムロ・レイの幼馴染で、アムロよりも一つ年上のフラウ・ボウという女の子が出てきます。これまでのアニメだったら、その子がアニメのヒロインとして主人公と恋に落ちるというのが定番だったはずです。
しかし、話が進むにつれていつの間にかチョイ役のキャラ(ハヤト)といい感じになってしまうというのは今までになかったと言います。
そして、ララァ・スンという敵のパイロットとの関係。アムロとララァは、直接絡むような出会いはほとんどありません。
チラッと見かけて、気になる存在程度の関係だったのが、設定が特殊だったとはいえ、宇宙空間での戦闘中に心を交わし大切な存在になっていく。既存のラブストーリーにはない展開が衝撃的だったと話していました。
蒼井優が挙げたラブストーリーは、まさかのスポ根もの
ゲストに出ていた蒼井優は、ラブストーリーで思いつく映画があまりないと言っていました。理由は、他人の恋愛にあまり興味がないのかも…と 笑。
そんな中で挙げたのが意外にもロッキーでした。ロッキーといえば、うだつの上がらない三流ボクサーが、才能に目覚めてチャンピオンになるというスポ根ヒューマンドラマ。
それをラブストーリーとして見るというのは、ガンダムをラブストーリーとして見た岩井俊二監督と同じく見方が斬新だなぁと思いました。ロッキーに出てくるヒロインのエイドリアンは、見た目パッとしない感じですが、それもまたしっくりきたそうです。
そもそも、世の中のラブストーリーといえば、美男美女が恋する設定が多く、劇場から出てきてやっぱり結局は美男美女かぁとガッカリしてしまうのだと言います。蒼井優自身も世の中の女性からしてみれば十分羨ましくなる容姿なのですが、それでも言っていることは確かに共感できました。
番組の最後に紹介される1分間スマホ映画のクォリティが高い!
番組の最後には視聴者から送られた、毎回のテーマにそった1分間の動画を紹介しています。これがまた、なかなかのクォリティなんです。
おそらく応募する多くの人が、将来の映画監督を夢見ている人たちなのだと思いますが、この中から本当に未来の名監督が生まれたらすごいですよね。
それにしても、撮影しているのはすべてスマホなんですが、高価な機材を使わなくても誰でも簡単に映画が撮れる時代になりましたね。
まとめ
高校生のころ、それまでハリウッドの大作映画しか興味がなかったのが、岩井俊二作品によって邦画に目覚めさせられましたのをよく覚えています。私にとっては、邦画=岩井俊二作品でした。
毎回、様々なテーマについて監督なりの切り口でゲストとともにトークをしているのですが、今回のような「ガンダム=ラブストーリー」といった独特な切り口を、非常に興味深く観ています。
「岩井俊二のMOVIEラボ」は、毎週木曜日の23時から放送しています。全6回の予定なのであと3回ですね。次回のテーマは「ホラー」です。
それではまた、see you!
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