【書評】「神様が教えてくれたお金の話」を読んで、お金の使い方をもう一度見直すことができた

お金
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今回ご紹介するのは、またまたお金関連の本。お金関連の本と言えば、お金に対する向き合い方の本だったり、投資についての本だったり、稼ぎ方の本などいろいろありますが、この本はお金の使い方と貯金の仕方に関する本です。

内容は、最近多い小説形式となっており、ストーリーを追うと、お金についての知識が学べるというもの。こういう方が、知識もすんなり入ってきやすいんですよね。

というわけで、紹介したいと思います。

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『神様が教えてくれたお金の話』あらすじ

まずは、いつものようにAmazonの商品説明からサクッと引用。

初夢から覚めたら、ボクの部屋に七福神が!? 20代後半・独身・年収200万円のボクの貯金はゼロ。節約には一応気を使っているけれど、「そもそもこの給料じゃあ、どうせ貯金なんてできないだろう」とあきらめモード。現状に満足していると言い張るボクの前に現れた七福神は、百戦錬磨の「貯金の神さま」だった。
「合言葉は“消・浪・投”」「片付け上手は貯金上手」「浪費か投資かは自分で決める」「安売りのカモになるな!」「クレジットカードはただの借金」「使う・貯める・増やすで口座を分けろ」「使うぶんしか財布に入れるな」「チリも積もればでかいムダ」etc.
――100日間の無茶ブリを通じて、知らず知らずボクは情熱、そして生きる目的を取り戻していく……。読むだけでお金が貯まる体質になる!
ベストセラー『年収200万円からの貯金生活宣言』の横山光昭が贈る、ありがた~い「貯金啓発ストーリー」です。

引用:Amazon

気がついたら目の前に七福神がいて、ダメなボクに色々とアドバイスをしてくれるのは、ベストセラーとなった「夢をかなえるゾウ」と似たような設定ですね。

突然現れた七福神が、無茶苦茶しながらボクをツッコみまくっているあたりは、これまた「夢をかなえるゾウ」を彷彿させますが、さすがにあそこまでギャグ満載の内容にはなってません。

なので、水野さんの寒い芸風が苦手な方には受け入れられるかもしれません。ちなみに、私は水野敬也さんの文章は大好きですけどね。

 

貯金とは、ただひたすらお金を使わないことではない

本書の中で、チマチマとしょぼい節約をしている主人公に対して、七福神が言いました。

「お前さんねエ、たとえばだよ?穴のあいたバケツに溜まった水を、もったいないからってちょっとづつ大事に飲んでるヤツがいたら、どう思う?」

いきなり核心に迫る言葉が来ました。貯金ができない人がお金の使い方を見直す際に、一番例えられるのがこの「穴のあいたバケツ」です。どんなにお金を稼いでも、穴のあいたバケツからはジャブジャブとお金が出ていきます。ということは、チマチマと節約する前にまずはあいている穴を塞ぐことをしなければなりません。

これって、本人は気づいてないんですよね。しかもちゃんと節約した方がいいって頭ではわかっているからチマチマとした節約だけはしようと思うのですが、全く意味がないんですよね。

逆に、チマチマとした節約をしているから、別に無駄遣いしているつもりはないって考えちゃうからタチが悪い。はい、完全に独身時代の私のことです。やはり、ちゃんとするにはバケツの穴を塞ぐことが先決なんですよね。

 

支出は「消」「浪」「投」の3つに分類できる

七福神にアドバイスをされながら、ようやく貯金をする気になった主人公。まずは家計簿をつけようとしますが、やはり面倒で長続きしそうもありません。そこで、初心者でも出来る家計簿のつけ方を教わります。

「いいか、単純に考えると、支出は『消・浪・投』の3つに分類できる。まずはそれを頭に叩き込んでくれるかい?」

ダイコクは、箱を一つ持ち上げながら、説明を始めた。

ここでいう『消・浪・投』とは、「消費」「浪費」「投資」のことであり、食費や家賃、光熱費などは「消費」に分類されます。「浪費」は、生活するのに直接必要のないものが当てはまります。タバコやお酒などの嗜好品、ギャンブルや衝動買いのような無駄使いしたものも「浪費」に含まれます。

最後に「投資」は将来の自分にとって役に立つことや生産性のある買い物に使った時。貯金だけでなく習い事や役に立つ本を買った時などは「投資」としても良いと言います。

重要なのは、同じ食費でも、必要な食事は「消費」になりますが、必要ないのに惰性で買ったおやつは「浪費」になるということ。なるほど、この仕訳方は目からウロコ。なんとなくで消費にしていたものが実は浪費だったものって意外とありますからね。自分では気づけていない無駄な出費がどこにあるのかを把握するためには、ただ単に項目別に家計簿をつけるよりもこっちの方が「バケツの穴」に気が付けるかもしれません。

「大切なのは”いくら使ったか”じゃなくて、”何に使ったか”の割合を意識することなのよ。何がなんでもお金を使わないようにケチケチして、必要な『消費』まで切り詰めちゃっても本末転倒でしょ?」

確かにそうかもしれません。そうならないための適切な割合というのが消費:浪費:投資のバランスが70:5:25なのだとか。なるほど…、これは非常に勉強になります。

 

片づけ上手は貯金上手

次に主人公が七福神から教わったのが、断捨離の重要性です。

「いい?掃除と貯金には密接な関係があるのよ。生活の乱れはお金の乱れ。冷蔵庫が汚かったり、部屋が雑然としている人は、たいていお金の管理もできていない傾向にあるってワケ」

昔、とある映画のセリフに「制服の乱れは心の乱れ」というのがあったのですが、それに似たようなセリフですね。しかし、これもまた私にとっては非常に耳がイタイ話です。

かつて、実家暮らしだった独身時代、私の部屋はと言うと足の踏み場もないほどの汚部屋でした。休みになれば昼夜逆転の生活をし、本書で指摘されているように生活とお金が乱れまくった生活をしてしたわけです。

また、財布の中もメンバーズカードやレシートでごっちゃになっているとお金が溜まらないっていいますよね。アレもまさしく財布の中身が乱れた状態!なるほど、すべてがちゃんと繋がっているんですね。

ちなみに私の場合、実家から出て奥さんと一緒に住みだしてから、部屋の掃除を小マメにやるようになり、徐々にお金の乱れも解消されていったのは、全く関係のない話でもないはず。

「お金を貯められない人は、モノだけじゃなくあらゆることにおいて捨てる決断ができず、悪い習慣を断ち切れないワケ。だから、まずは見の回りのあるモノを”いる/いらない”で取捨選択すると、自分にとって本当に必要なモノを見分けられるようになっていくのよ」

なるほど。つまり、断捨離はモノに限らず、悪い習慣や無駄な付き合いも意味するわけですね。今まで惰性で続けていたものが、スッパリと切れるなら、確かに『浪費』を減らすことができるかもしれません。

 

安売りのカモになるな!

あれば便利!とか、安かったら買おうと思っているものってありますよね。主人公もそういったものを、ついつい勝ってしまう癖がありました。それを七福神たちに一喝されてしまいます。

「さっきからあなた、『あったら便利カモ』とか、『いつか使うカモ』とか”カモ”ばっかりなワケ。そんなアナタこそ、店のいいカモにされてるのよ?」

「いいか、お前さん。”安いから買う”のではなく、”必要だから買う”に考え方をシフトしろ。欲しいなと思っても、いつ、なんのために、どういうふうに使うのか、パッと思い浮かばないモノは、今必要なモノじゃないってことなんだ。ムダな『浪費』になる可能性が高いんだよ。」

「”あったらいいモノ”は、たいてい”なくてもいいモノ”であることが多いのよ。『あれば使う』『いつか必要』と思うようなモノは、使うとき必要になったら買えばいいってワケ。」

またまたイタイところを突かれてしまいました。無駄使いが多かった独身時代、まさにこの『あったら便利カモ』『いつか使うカモ』ばかりでした。また、今でもスーパーで食材を買う際に『あったら便利カモ』『いつか使うカモ』で買っているモノもあったりします。つまり、まだまだ『浪費』を抑えられる余地があるってことですよね。

そもそも、必要だから買うというのも、実は自分で必要だと思いこんでいるモノもあるはず。やはり、今一度自分のお金の使い方を見直す必要があるようです。

 

まとめ

本書はとても読みやすく、2時間ほどで読み終えることができるのですが、読みやすいだけでなく、分かりやすく行動に移しやすい具体的な方法などが書かれてあり、とても実用的な本となっています。

マネーリテラシー高めな人にとっては、当たり前で学ぶべきことは少ないかもしれませんが、私のように、まだまだ学ぶべきことが多い人間にとっては、自分の支出を見直すキッカケになりました。

とりあえず、財布と自分のカラダのためにも、年末年始の勢いついでで2日に1回飲みに行ってしまっている悪い習慣を改善しなければ…。

浪費体質から貯金体質に変わりたい人は必読の一冊です!

 

それではまた、see you!

 

※タイトルが似たようなスピリチュアル本がありますので、間違い注意!表紙のイラストが目印です。

 

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