社会人の必須スキルと言われている英語、IT、簿記。とは言いながら、1番とっつきにくいのが簿記ではないでしょうか。
実際、私も起業したばかりの時は勉強しなきゃと思いつつも、いまいち理解できず、税理士さんに丸投げ状態でした。
その理由は、単純に数字が苦手だから。
しかしながら、とあるきっかけで簿記の勉強を始めて独学で簿記3級に合格しました。
そして、勉強してわかったことは、本当に社会人としては必須スキルだということ。
この記事を読んでいるということは、少なからず簿記について知りたいと思っているのだろうと思います。
ということで、何故社会人として必須スキルだというのか、簿記を学んだらどうなるのかということを紹介したいと思います。
簿記を勉強しようと思ったきっかけ
そもそも、私が簿記を勉強しようと思ったきっかけが、「会計天国」という本を読んだことです。
どんな本かというと、事故で死んだカリスマ経営コンサルタントが、指定された5人の人生を幸せにすることができたら生き返ることができると天国で言われ、その5人を会計を使ってコンサルティングして幸せに導いていく話。
ストーリー形式で話が進み、読みながら「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」や事業戦略について学ぶことが出来るのですが、読む終わった後には、会計に対する苦手意識がなくなり、もっと勉強しなきゃ!と思うようになっていました。
というのも、企業で働いていると経理でない限り簿記に興味を持ちませんし、お店をやっていたり個人で仕事をしていたとしても、税理士さんにお願いしてしまいがちです。
しかしながら、社会人として簿記を理解しないということは、普段の生活でマネーリテラシーがないのと同じこと。そう考えると、簿記がどれだけ大切かということを痛感することができます。
また、マネーリテラシーができてきて、投資などをするようになると、財務諸表などから企業分析をするのに簿記の知識が役に立ちます。これだけでも、簿記を勉強する価値があるというもの。
ということで、独学ながら第151回日商簿記検定3級を目指して勉強しだしました。
今時の簿記3級の難しい!?難易度は!?
簿記3級程度を受験したとしても資格としてはあまり意味がないと言われていますが、会計を理解する上での基礎知識となるのですから、資格として評価されなくても、知識としては非常に役に立ちます。
3級の範囲には、損益計算書や貸借対照表を作成するところが含まれるので、営業利益や経常利益、純利益しか見れなかったのが、その中身までを理解することができます。
また、現在は試験範囲が広がり、これまでは3級は個人商店を前提としていましたが、2019年6月の試験から試験範囲が改定されて、小規模の株式会社を前提とした内容に変わります。
つまり、今までよりも難易度が高くなり、より社会人として必要な知識が得られる内容となっているわけです。
ちなみに、合格率は平均で40%程度なので、そこそこの難易度はありますが、きちんと勉強すればそれほど合格することは難しくありません。
※試験範囲の改定があった第152回の合格率は、56.32%とそれまでの試験に比べて高めでした。
独学での勉強方法と勉強時間は!?
勉強方法としては、「資格取得の学校に通う」「通信教育で勉強する」「自分でテキストを買って独学で勉強する」のいづれかです。
確実に合格するためには、学校に通うか通信教育のどちらかを選べば良いのですが、試験日という期限があるほうが勉強をすると思って受験するだけなので、あまりお金もかけたくなかったという理由から自分でテキストを購入して独学で勉強することにしました。
どうやって勉強するかは、その人の性格にもよると思います。なかなか自分で勉強する気になれないような人は、学校に通ったりする方がいいかもしれませんし、通信教育の方が合う人もいるかもしれません。
それはまあ人それぞれだと思いますが、難易度的に考えても、ちゃんと勉強すれば十分独学で合格することはできます。
一般的に、簿記の知識が全くない初心者が合格するための期間と勉強時間の目安は、3ヶ月で100時間程度と言われています。3ヶ月間毎日1時間ちょっと勉強すれば合格できると考えれば、そんなにハードルが高くないことがわかります。
ちなみに、独学での私の勉強方法は、テキストをノートに書き写しながら1周読んだ後、巻末の練習問題を1周して、予想問題集を3周、仕上げに過去問を2周しました。
10月に勉強を始めて、翌年の2月の試験に臨んだので、勉強期間は約4ヶ月。毎日勉強していたわけではありませんが、それでも1.5時間程度を週に2~3回行っていました。
試験2ヶ月前からは、予想問題や過去問をやるようになったので、一回の勉強時間は2時間程度になりました。
その頃は、勉強時間をカウントしていなかったのでざっくりとした記憶ですが、トータルでだいたい70~80時間くらいは勉強したと思います。
ただ、今考えると、テキストを1周ノートに書き写した後、練習問題をやったのは本当に効率が悪かったと思います。
というのも、テキストを1周した頃には最初の方を全然覚えていなかったので、練習問題をしながらテキストをもう1周しなければならず、無駄に時間がかかってしまいました。
それならば、テキストを1周サッと目を通して練習問題を解きながら、わからないところをテキストに戻るというやり方の方が効率は良かったなあと思います。
この時の反省は、簿記2級を勉強した時に役立てました。
また、テキストの練習問題でわからなくても、答えを書き写しながらドンドンと次に進んだ方が良いです。
というのも、練習問題を繰り返しやったところで、あくまでも基本中の基本なので、予想問題や過去問は解けるようにはなりません。
それよりも、予想問題や過去問を繰り返しやって理解を深める方が実践的なので、サッとテキストを終わらせて予想問題や過去問を繰り返し解いていく方が、より効率よく勉強できます。
ということで、効率よく勉強すれば全く簿記の知識がなかったとしても、50~60時間程度の勉強時間で合格することは可能だと思います。
最終的にかかった費用は!?
テキストはTACの「スッキリわかる簿記3級」を使い、予想問題集は同じくTACの「第151回もあてる!TAC直前予想 日商簿記3級」、時間があったので、過去問は「スッキリとける 日商簿記3級 過去+予想問題集」を使いました。
テキストと問題集で約3,500円。受験費用で2,800円+インターネット申込手数料650円だったので、トータルの費用は約7,000円くらいでした。
通信教育で勉強すると、3~4万程度かかりますし、学校への通学やWeb講座も同じくらいの費用がかかるので、テキストを多めに購入してもかなり安く済みました。
自分でしっかりと勉強時間が確保でき、集中してできる人はコスパを考えると独学がオススメですが、意思が弱くて勉強が続かない人や、業務の都合や就職などの理由により、どうしても確実に合格したい人は通信教育や学校を利用するのがいいと思います。
まとめ
社会人の必須スキルの一つ、簿記を学ぶために簿記3級を独学で受験し、合格することができました。
試験後、簿記3級の知識でも経理と会話するときに内容が理解できたり、投資先を探すのに財務諸表を読むことができたりと、改めてかなり使える知識だと思いました。
試験合格後、そのまま思い立って簿記2級の勉強を行い、3級の勉強期間よりも短い3ヶ月で簿記2級を合格しましたが、簿記3級を勉強しようと思わなければそこまでやることもなかったので、自分にとっては良いキッカケになりました。
社会人の皆さん、そして就職を控えた大学生の皆さん、資格としての価値は小さいですが、知識としての利用価値はかなりあるので簿記3級オススメです。
それではまた、see you!
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