何を言っているのか分からず、話が伝わってこない人っていますよね。本人には全く自覚症状がないぶん本当に厄介です。
今回はそんな話が伝わらない人の特徴をご紹介します。
話が伝わらない人の特徴9つ
主語がない
会話の基本となる5W1Hがないので、聞いている方は何の話をしているのかわかりません。本人としては、なんで分からないの?〇〇の話に決まってるでしょ?と自覚症状が全くないので、なかなか治りません。
ひどいと、直前の話題と関係ない話が主語になっている場合もあるので、気を利かして理解しようとするのも危険です。相手は嫌な気になるかもしれませんが、都度主語を確認した方がいいでしょう。
必要な情報が足りない
主語がないのも伝わらないのですが、それ以上にその話の背景もない状態で話されても聞く方には伝わりません。
例えば、伝わりやすい話の基本は結論から言うことですが、前情報もなく主語もなくていきなり結論を言われても、誰にも伝わりません。
いちいち必要な情報を質問して引き出さないと話が伝わらないので、聞く方にとってはイライラの原因になりますが、話す方も「それくらいわかるだろ…」と思っているので伝わらないことにイライラします。
専門用語や横文字、略語ばかり使う
自分の知っている専門用語や横文字が、相手も知っていて当然という前提で話すので、何を言っているのか分かってもらえません。業界では一般的な用語だとしても、世間的には全く伝わらないことはよくあります。
かと言って、相手に伝わる専門用語も使わないと、馬鹿にしていると受け取られかねません。使う用語は相手の立場に立って選ぶ必要があります。
例え話が的外れ
分かりやすく伝えようと何かに例えて話すのですが、その例えが的外れで全然相手に伝わりません。結局、え?何の話?と余計に訳が分からなくなってしまいます。
的外れな例え話をする人は、話したいことの要点が理解できていない場合が多いです。話したいことの要点と例えた話の要点が一致しないので的外れな例え話になってしまうのです。
話が回りくどい(余計な情報が多すぎる)
話の中に自分の知っている情報を全て盛り込もうとして、聞いている人には要らない余計な情報が入りすぎてしまい何を言っているのか分からなくなります。
この場合、必要な情報と補足情報の区別がついていないことが原因です。話の上手い人は、必要な情報をまず話し、聞き手がもっとその話を聞きたいという時に補足情報を付け足していきます。
段階を踏んだ会話ができないので余計な情報が増えてしまうわけです。
伝えたい要点が絞りきれていない
話が回りくどく、余計な情報が多いことに共通しますが、伝えたい要点が複数あると、余計に話が回りくどくなってしまいます。話したい要点が複数ある場合は、一つの話の中に全てを入れるのではなく、話を区切ればいいのですがそれができません。
話が上手い人の場合、話したい要点が3つあるとすると、最初に要点が3つあることを宣言してから一つづつについて話します。こうすることによって、要点があっちこっちいかずに余計な情報も入らなくなります。
話が脱線する
伝えたいことだけ話せばいいのですが、途中で別のことを話したくなってしまい、話が脱線してしまいます。都度都度脱線するので、いつの間にか「何の話ししてたっけ?」と自分で話の本線に戻すことができなくなってしまいます。
おしゃべり好きな方に多い傾向ですが、脱線しそうになっていることに気がついたら、できるだけ話の本線に戻してあげましょう。
起こったことを時系列で話す
話したいことを時系列で話してしまうため、余計な情報が多く、結論が最後になってしまいます。話を整理するのが苦手なため、一から話してしまうのですが、聞き手にとってはどれが重要なことなのかが伝わらず、要件が全く理解できなくなります。
時系列で話す場合は、まず伝えたい要点(結論)を話してから順を追って説明した方が良いでしょう。ただし、聞く人によっては、結論だけで要件が済む場合もあるので、時系列で話すのは、相手が望んだ場合にだけにした方がいいでしょう。
指示言葉が多い
「あれ」「これ」「それ」などの指示言葉が多いので、あれってどれのこと?これってこれのこと?それともどれのこと?と聞いている方は混乱します。相手に伝えようとするのであれば、できるだけ具体的な名称を使わないとわかりません。
上司に「例の件どうなった?」と聞かれても、複数の案件を任されていたら「どの案件のことだ?」となりますよね。指示言葉は相手に確実に伝わる時以外は使わないのが無難です。
話をうまく伝える方法
5W1Hを入れる
いつ(When)どこで(Where)誰が(Who)何を(What)どうしたか(How)という基本的な情報を入れます。
例えば…
いつの間にか夫婦喧嘩が始まってしまいましたが、5W1Hを入れた話したらどうなるでしょうか。
どうです?違いがわかりますか?最初に5W1Hを入れて結論(怪我をしたけど大丈夫だった)を話しているので、奥さんの言いたいことがすんなり伝わりました。
話を伝えやすくするには、5W1Hの他にも必要に応じて「誰に(Whom)」「いくらで(How much)」という6W2Hを使うと、より伝わりやすくなります。また、全てを入れなくても伝わることもあります。状況と相手に応じて使い分けることが大切です。
結論の後に詳細説明を入れる
先ほどの話を振り返ると、5W1Hを入れた結論の話をした後に詳細説明をしているのがわかります。
伝わりやすい話は、結論→詳細→結論という流れです。最初の結論で要点を絞って相手に理解させ、次に詳細を説明することによって結論を補足することができます。
最後に別の要点を伝えることで、自分が伝えたい要点が複数あってもキチンと伝えることができています。
プレゼンで話すなら「意見」→「理由」→「事例」→「意見」の順で
コンサルタントなどが使う伝え方の技術に、PREP法というものがあります。PREP法とは、「意見(Point)」→「理由(Reason)」→「事例(Example)」→「意見(Point)」の順で話すのです。
例えば、ある営業マンのプレゼンを例に挙げてみましょう。
言いたいことが論理的に整理されているので、説得力もあり、何が言いたいのか伝わってきます。
また、文中での接続詞の使い方もポイントです。今回は、「なぜなら」「また」「従いまして」という接続詞が使われていますが、これらの接続詞によって、一つ一つの言葉が独立せず、うまく文が繋がっているのです。
まとめ
話を伝えるのが下手な人の特徴として、聞き手のことを考えていないという点があります。自分が話すことが主となってしまい、どうすれば相手に伝わるのか?という視点が失われているのです。
もし、あなたが「何を言いたいのかわからない」と言われたことがあるのなら、まずは自分が聞き手の立場に立って、言いたいことの要点を書き出してみましょう。そうすることによって、いかに無駄な情報が多かったか、必要な情報が足りなかったかが分かるようになります。
少し意識するだけでも、すぐに改善できるようになりますよ。
それではまた、see you!
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