【書評・要約】才能の正体|ビリギャルの著者が教える才能とは何か?

書評
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日々生活していて、うまくいかないことがあると、「本当に自分には才能がないなぁ…」と思うことってありませんか?

誰もが一度や二度は思ったことがある才能の有無について、「ビリギャル」の著者でお馴染みの坪田信貴さんが、真っ向から否定することがあります。

それは、「誰にでも才能はある!」ということ。

本当に自分にも才能があるのなら、その才能を教えて欲しいと思いますよね。

本書は、そんな「才能の正体」について書かれた本です。

才能の正体 (NewsPicks Book)

【ピクト動画で10分に要約】才能の正体|ビリギャルの著者が才能の正体を教えます!

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「才能の正体」

そもそも、才能ってなんですか?と聞かれたとき、あなたなら何て答えますか?

「生まれ持った優れた能力」とか、そういったものをイメージするのではないでしょうか。

しかし、坪田さんは、本書の中で「才能=能力」ではないと言っています。

「能力」とは、コツコツと努力を続けられれば、誰でも身につけることができます。

この「能力」が高まっていくと、人よりも飛び出たり、尖ったりする部分が出てきて、やがてそこが「才能」として認められるようになる。のです。

才能がある人っていうのは、生まれながらに尖ったものを持っていて、才能がない人は、尖ったものを持っていないものだと決め付けていましたが、そもそも、「才能」という言葉の認識が違っていたようです。

能力の飛び出た部分が「才能」であり、天が与えた、飛び出た部分がある人が「天才」ということになりますね。

坪田さん曰く、「能力」は誰でも身につけられることができ、自分が好きだったりして、コツコツと続けていった得意な「能力」が、やがて人よりも尖ったものになって「才能」として認知されるものだといっています。

また、私たちが「才能」と勘違いしている「生まれ持った優れた能力」というのは、「天才」のことだといっています。

もっというと、尖った部分というのは人それぞれ違っていて、自分に「才能」がないと勘違いしている人は、自分の尖る部分に気がついていないのだそうです。

 

「才能」とは結果でしかない

いわゆる「才能がある」と言われている人たちがいますよね。彼ら、彼女らには共通点があります。

それは、みんな努力をしていることです。

(中略)

自分に合っていない、ふさわしくない場所でいくら頑張っても、物事はつきません。

「才能がある」と言われている人たちは、”その人に合った”動機付けがあって、そこから”正しいやり方”を選んで、”コツコツと努力”を積み重ねている。

そしてきっちりと結果を出して、そのときに初めて「才能がある」という状態になる。

正確に言えば、「才能がある」と言われるようになる。

本書で語られているのは、才能の有無なんて結果でしかないということ。

それに気がついたのは、本人の幼少期の体験からきているのだそうです。

坪田さんは、高校生ぐらいのころまで、自他共に認める天才だったそうです。

しかし、後に母親から聞いた話では、幼稚園児の頃に受けたIQテストでは、あまりにも点数が悪かったとのこと。

これにショックを受けた坪田さんは、生まれ持った優れた能力と、周りが認める才能はまったく関係がないのではないか?と考えるようになりました。

そして、アメリカの大学で心理学を学び、帰国後に講師として勤めた学習塾で、「才能のある、なし」、「頭のいい、悪い」というふうに人を分けるのは間違いだと証明するために、塾での指導の記録を全部記録するようにしたそうです。

そうしてわかったことは、「才能」というのは、結果でしかないということでした。

才能の有無というのは、他人の認知でしかなく、その認知も、結果を見て後付けで言っているしかないというもの。

確かに、自分で「俺って才能があるかも…」て思うのは、結果がうまくいったときですが、めちゃくちゃ努力した時の結果がよくても、「才能あるかも…」とは思いません。

しかしながら、他人にしてみれば、そんな影の努力なんて知る由もないのですから、「結果が出る」=「才能がある」と変換されているのかもしれません。

 

才能の正体は「洞察力」

結果を出した人が「才能」がある人ならば、結果を出すために必要なことが、「才能」に必要なことということです。

考察の過程で、「人は『結果』から才能を見る」と説明しました。であれば、才能がある人というのは「結果」を出せる人です。

結果はどういう人が出せるのか。

洞察力がある人に他なりません。

洞察力とは、物事を深く鋭く観察し、その本質や奥底にあるものを見抜く力。

観察しただけでは見えないものを直感的に見抜いて判断する能力のことです。

相手が何を求めているか?

これを想像し、洞察し、察知することは、勉強にもビジネスにも必要最低限のことですよね。

勉強ができる人は、どんな勉強の仕方をしているか?とか、どんなノートを書いているか?ということを観察し、真似することで、同じような思考になることができます。

スポーツなども、何も考えず、ただひたすらコーチの教える練習をやり続けるよりも、指導の本質や意図を理解するほうが練習の質が変わって結果が出やすくなります。

ビジネスでも、取引先や顧客が何を求めているかを考え、「相手が欲しいものを提示する」ことがマーケティングの基本であるように、「観察力」「洞察力」「想像力」で、相手の思考や行動を見抜ける人が、結果を出せる「才能がある人」であるということです。

 

まとめ

本書の中では、一貫して「才能は他人よりも尖った部分が、結果を出して認知されたもの」と説明しています。

だから、たまたま結果が出ていないだけで、誰にでも他人よりも尖った部分というのは必ず存在するのだとか。

実際、世の中には様々な能力が存在し、そのどれが自分に合うものなのか分からなければ、結果が出せることに出会えるかは、くじ引きを引くようなものなのかなと思います。

じゃあ、自分に合うものが何かを探すためにはどうすればいいか?

それはやはり、何でも経験してみるしかないのかもしれません。

そこで、モチベーション革命で紹介されていた任天堂の故・岩田元社長の言葉が、自分に合った能力を探す上でのヒントになります。

労力の割に周りが認めてくれることがあなたには向いていること。それが自分の強みを見つけるわかりやすい方法だ。

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ただ、日本の教育システムでは、尖った部分を伸ばすのではなく、劣っている部分をなくす方に向かっており、結果的に尖った部分をなくして能力を丸めてしまっているような気がします。

そう言った意味では、これからの将来を担う子供たちを、どのように導いてあげるのかというのは、私たち大人のとても大切なミッションなのかもしれません。

本書では、今回紹介した内容の他にも、個人の才能を伸ばす具体的なメソッドや、才能ある人材をどう見つけて、どう育てるかという人材マネジメントの話といったことも書かれていますので、興味を持たれた方はぜひ、手に取って読んでみてください。

さて、あなたの才能は何ですか?

それではまた、see you!

 

 

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